デザインの向上にむけて

 昭和30年代は生産面だけでなく、新製品・ニューデザインの開発の必要性を感じデザインの研究熱もしだいに高まっていった。
 豊岡産地においても、秋山教一(九日一下町)が、東京都鞄のう振興競技会で昭和32年から3年連続して1席を取り、日本一を独占した。
 昭和38年6月、旧豊岡鞄協会(現豊岡公民館)で第十回豊岡市特産品振興展示会が開催された。これは、新商品開発・ニューデザイン開発に対する意欲を高めることのなり、豊岡デザイン研究会(会員43名)発足の契機となった。10月には、兵庫県鞄柳考案保護協会が成立し、新規デザインの保護・保全に努め、業界のデザイン振興を図ることになった。
 昭和39年2月、豊岡デザイン研究会主催による第一回新製品開発コンクールが開かれた。昭和41年1月、第一回鞄デザインコンクール。昭和59年11月、豊岡鞄会館、市民会館、中央公園広場を会場に「はばたけかばん、地域とともに」をテーマとして「豊岡鞄フレッシュフェスタ」が開催された。これは、昭和60年、61年も引き続き開催された。
 昭和60年夏休みから、豊岡鞄協会と兵庫県鞄工業組合が中心となって、鞄産業の担い手として期待される市内の中学校・高等学校・短大の学生を対象とした「バックデザインコンテスト」を実施している。さらに、この年より、かばんのデザインの高度化を図り、オリジナル商品の研究や消費者指向にマッチした商品開発を促進するため、市民公開講座として「バックデザインの基礎講座」を近畿大学豊岡短期大学主催、豊岡鞄協会・豊岡市共催のもとで開講した。このように、若い人たちに夢と希望を与え、かばん産業に親しみを持ってもらうとともに、長い目で見た人材の確保や育成を図っているところである。